METABO メタボリック解消ガイド

内臓脂肪を撃退する食事のしかた

炭水化物はどうやって食べればいい?

炭水化物の性質

ダイエットをしようと決意した人の中には、「炭水化物を食べなければ痩せる」と考える人もいます。ここで言う炭水化物とは、ご飯、パン、麺類などの主食のこと。日本人の食生活では「ご飯を食べずおかずだけ食べれば痩せるんじゃないか?」ということになります。この考えかたは、低炭水化物ダイエットが流行したことで拍車がかかったようですが、本当に炭水化物を食べなければ痩せるのでしょうか?
確かに1回の食事で、ご飯を茶碗に大盛りで3杯も食べていた人が、まったく食べなくなれば摂取カロリーがガクンと減って痩せるはずです。しかし、ご飯を含む炭水化物を全く食べずにいると、頭がぼんやりしたり、イライラしたりします。
これは炭水化物から分解されてできるブドウ糖が、脳、中枢神経系、血球などにとって唯一の栄養素だから。特に脳はブドウ糖以外からエネルギーを得られないため、不足すると途端に働きが鈍ります。また、炭水化物が不足すると肝臓機能が低下したり、疲れやすくなったり、便秘気味になったり、呼吸が激しくなったり、最悪のケースでは昏睡状態におちいることもあります。
とはいえ、炭水化物は唾液やすい臓から出されるアミラーゼという消化酵素でブドウ糖に分解された後エネルギーとして全身に送られ、使いきれずに余った分は中性脂肪に変化し皮下脂肪や内臓脂肪となって蓄積されるのも事実です。食べ過ぎれば太るし、食べなければ体を保てない。これが炭水化物の性質なのです。

メタボの人が1日に食べたい炭水化物の量

では、メタボリックシンドロームの人は、1日にどれくらいの炭水化物が適量なのでしょうか?それを知る前に、まず炭水化物にはどんなものがあるか見ていきましょう。
炭水化物は分子の大きさによって、「複合炭水化物」と「単純炭水化物」にわけられます。複合炭水化物はゆっくりと吸収されるため、血糖値はゆるやかに上昇し、吸収されても脂肪として蓄積しにくい特徴があります。米、小麦製品(パン、麺類など)、豆類、根菜類(ジャガイモなど)、その他の穀類(ライ麦、トウモロコシなど)に含まれています。単純炭水化物のほうは体内に素早く吸収されるため、血糖値も急上昇しやすく脂肪にもなりやすい特徴があります。砂糖、果物、はちみつのほか、製品化されたケーキ、チョコレート、ジュース、和菓子などの甘い味のするものに多く含まれます。
ですから炭水化物を減らすなら、まず砂糖などの甘いものを選ぶべきで、ご飯や麺類などは食べ過ぎないことを目指すべきでしょう。
では、どのくらいなら炭水化物を食べてもいいのか?という疑問に話を戻してみましょう。現在の日本人の平均炭水化物摂取量は1日に平均270gといわれています。これを単純にご飯だけに置き換えてみると、女性向けの茶碗が一膳110g程度とするなら、二膳半弱は食べていることになります。
この1日270gを段階的に200g、150gと減らし最終的は100gまで落とすことが、メタボリックシンドロームの人には適量とされています。つまり、女性向けの茶碗に軽く一膳。これが1日に食べたい炭水化物の量ということになります。ちなみに、その他の炭水化物が100gだとどれくらいの量であるか羅列してみると、

ソバ    約1.9杯
うどん    約1.6杯
ラーメン    約1.7杯
スパゲッティ    約1.5皿
食パン    約3.5枚
もち    約4切れ
さつまいも    約1.5本
ジャガイモ     約2.8個
カボチャ    約0.5個
きゅうり    約22本
なす    約37個
カステラ     約3切れ
ショートケーキ    約2.5個
大福    約2.7個

通常、私たちは1日に、ご飯のほかにパスタやパンを食べ、おかずにカボチャやジャガイモ、オヤツに大福も食べているわけですから、1日100gの炭水化物なんて現実的ではありません。ではどうしたらいいのか、次の項目で紹介していきましょう。

炭水化物を食べるなら冷ご飯にする

吸収速度が速く内臓脂肪になりやすいケーキや和菓子は食べず、1日に茶碗一膳の白米を食べるならソバやパスタもダメ。野菜や魚は食べられるのだから、これでストレスはないはずだ。と、メタボリックシンドロームを解説した多くの本には書いてあります。
冷静に考えれば、そんな食生活ができるならメタボリックシンドロームになるはずがありません。メタボの人に要求するにはあまりにハイレベル。この食生活を長期間続けられるでしょうか?どこかでの時点でドカ食いをし、リバウンドするのは目に見えています。
実はこんなデータがあります。大正時代には1日平均8膳、昭和初期の農村では10〜20膳近くご飯を食べていたと……。でも、当時の人はメタボとは無縁。それは歩くことが交通手段のメインで、農作業で筋肉を鍛え、動物性たんぱく質や砂糖を少量しか摂っていなかったから。つまり、粗食で運動していれば、ご飯を1日10膳食べても大丈夫なのです。
さらに、暖かいご飯が冷めるときにできる「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん質)」にも着目してみましょう。このレジスタントスターチは食物繊維と同様の働きをし、便の量を増やします。また、血糖値を上がりにくくするため血液中の糖が体脂肪になりにくいうえ、コレステロールまで減らす特徴があります。
冷えたご飯は、炊きたてのご飯と同量食べても吸収されるエネルギーが少ないのです!つまり、粗食で運動して冷やご飯を食べればいいという結論になります。しかし、ここで言う粗食とは、野菜の味噌汁と香の物だけ。たまに焼き魚、卵、豆腐、納豆などを食べる程度のはずですし、運動もかなりの重労働に違いありません。
ただ、日本人の1日の食事にしめる炭水化物の量は、総摂取カロリーの60%にもなるのですから、ご飯を1日1膳に減らす生活よりも、冷えたご飯を1日10膳食べ、そのかわり粗食にして運動するんだよ。と、したほうが続けやすい気がします。
とはいえ、どちらの提案も間違いではありませんが、どちらも極端すぎて長くつづけることはできないでしょう。では、中間をとって冷えたご飯を2膳程度食べ、おかずも控え目にして、適度に運動する。というのが現実的ではないでしょうか?

 
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